キャリアアドバイザーは使うべき?【プロが解説】あなたに合うか合わないかを見極める10のポイント

キャリアアドバイザーは使うべき?【プロが解説】あなたに合うか合わないかを見極める10のポイント

キャリアアドバイザーは使うべき?【プロが解説】あなたに合うか合わないかを見極める10のポイント

転職を考え始めたとき、多くの人が「キャリアアドバイザー」や「転職エージェント」という言葉を耳にするでしょう。

しかし、「本当に自分に合っているのだろうか?」「利用して後悔しないだろうか?」と不安に思う方も少なくありません。

この記事では、転職のプロであるキャリアアドバイザーが、どのような人に合い、どのような人には合わないのかを、業界の裏側も踏まえながら徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたがキャリアアドバイザーを最大限に活用できるかどうかが明確になります。

 

 

そもそもキャリアアドバイザーとは?転職の「プロの伴走者」


キャリアアドバイザーとは、ひとことで言えば「あなたの転職活動を成功に導くためのプロの伴走者」です。

多くの場合、転職エージェント(企業)に所属しており、求職者一人ひとりに担当として付き、転職活動の全般を無料でサポートしてくれます。

 

 

キャリアアドバイザーと転職エージェントの違い


よく混同されがちですが、「転職エージェント」と「キャリアアドバイザー」は厳密には異なります。


転職エージェント:人材紹介サービスを提供する「会社」や「サービスそのもの」を指します。(例:リクルートエージェント、dodaエージェントサービスなど)

キャリアアドバイザー:その会社に所属し、実際に求職者の相談に乗る「担当者(人)」を指します。


料理に例えるなら、転職エージェントが「レストラン」、キャリアアドバイザーが「シェフ」のような関係です。

レストラン(エージェント)選びも重要ですが、最終的な満足度はシェフ(アドバイザー)の腕次第な部分も大きいのです。

 

 

主なサポート内容


キャリアアドバイザーは、具体的に以下のような多岐にわたるサポートを提供します。

 

     

  • キャリアカウンセリング:あなたの経歴や希望をヒアリングし、キャリアプランを一緒に考えます。
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  • 求人紹介:あなたのスキルや希望に合った求人を提案します。一般には公開されていない非公開求人を紹介してくれることもあります。
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  • 書類添削:履歴書や職務経歴書を、企業に響く内容にブラッシュアップしてくれます。
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  • 面接対策:想定される質問への回答練習や、自己PRの方法など、実践的なアドバイスを行います。
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  • 企業とのやり取り代行:面接の日程調整や、聞きにくい質問の確認などを代わりに行ってくれます。
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  • 年収・条件交渉:内定後、あなたに代わって企業と給与や待遇の交渉を行います。
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キャリアアドバイザーの利用が「合う」人の特徴5選


それでは、具体的にどのような人がキャリアアドバイザーの利用に向いているのでしょうか。

 

 

特徴1:転職の方向性が定まっていない、客観的な意見が欲しい人


「転職したいけど、どんな仕事が向いているか分からない」「自分の強みが何なのか言語化できない」という方は、キャリアアドバイザーとの面談が非常に有効です。


プロとの対話を通じて、自分では気づかなかった強みや価値観が明確になり、キャリアの選択肢が広がることがよくあります。

これは、自分一人で悩むよりも、壁打ち相手がいることで思考が整理される「ラバーダッキング効果」に近いと言えるでしょう。

 

 

特徴2:非公開求人など、より質の高い求人に出会いたい人


転職市場には、企業の戦略上、一般には公開されていない「非公開求人」が多数存在します。

これらは「競合他社に知られずに重要なポジションを募集したい」「応募が殺到するのを防ぎ、効率的に採用したい」といった理由で非公開になっており、好条件の求人であるケースも少なくありません。


キャリアアドバイザーはこうした独自の求人パイプを持っており、利用することで思わぬ優良企業との出会いのチャンスが生まれます。

 

 

特徴3:書類作成や面接対策に不安がある人


職務経歴書は、あなたの経歴を羅列するだけでは不十分です。

キャリアアドバイザーは、採用担当者の視点を熟知しているため、「どのような書き方をすればスキルが魅力的に伝わるか」を具体的に指導してくれます。


また、面接対策では、企業の文化や過去の質問傾向を踏まえた、より実践的なシミュレーションを行ってくれるため、自信を持って本番に臨むことができます。

 

 

特徴4:年収や待遇の交渉をプロに任せたい人


「給与の交渉は、なんだか気が引ける…」と感じる方は多いのではないでしょうか。

キャリアアドバイザーは、あなたの市場価値や企業の給与水準を客観的に判断し、あなたに代わって堂々と交渉してくれます。


個人で交渉するよりも高い年収を引き出せるケースも多く、これはエージェントを利用する大きなメリットの一つです。

 

 

特徴5:働きながら効率的に転職活動を進めたい人


現職が忙しい中で、求人を探し、企業研究を行い、面接日程を調整するのは非常に大変です。

キャリアアドバイザーは、こうした煩雑な作業の多くを代行してくれます。


あなたはコア業務である「自己分析」と「面接」に集中できるため、時間的にも精神的にも負担が軽減され、効率的な転職活動が可能になります。

 

 

 

キャリアアドバイザーの利用が「合わない」人の特徴5選


一方で、キャリアアドバイザーの利用が逆効果になってしまう可能性もあります。

 

 

特徴1:自分のペースで、じっくり転職活動を進めたい人


キャリアアドバイザーは、ビジネスとして求職者を企業に紹介しています。

そのため、彼らにも売上目標(KPI)があり、時には選考を急かされるように感じることがあります。


「まずは情報収集から始めたい」「数年かけて良いところがあれば…」と考えている場合、担当者からの定期的な連絡がプレッシャーになる可能性があります。

 

 

特徴2:応募したい企業や業界が明確に決まっている人


もし「絶対にこの会社に入りたい」という強い意志があるなら、企業の公式採用ページから直接応募する「ダイレクトリクルーティング」の方が適している場合があります。


エージェント経由だと、担当者との面談や求人紹介といったステップを挟むため、スピーディーさに欠けることがあります。

また、企業によってはエージェント経由の採用を行っていないケースもあります。

 

 

特徴3:担当者からの頻繁な連絡を負担に感じる人


良い担当者ほど、熱心に求人を紹介してくれたり、状況確認の連絡をくれたりします。

しかし、これを「ありがたいサポート」と捉えるか、「しつこい営業」と捉えるかは人それぞれです。


電話やメールでのコミュニケーションが苦手な方や、自分のタイミングで動きたい方にとっては、このやり取り自体がストレスになるかもしれません。

 

 

特徴4:すぐに転職する意欲が低い人


キャリアアドバイザーは、転職意欲が高い求職者を優先的にサポートする傾向にあります。

これは、彼らの成功報酬(採用が決まると企業から報酬を得るビジネスモデル)に直結するため、ある意味当然のことです。


「良いところがあれば…」というスタンスで相談すると、紹介される求人の数が少なかったり、サポートの優先順位が低くなってしまったりすることがあります。

 

 

特徴5:紹介された求人に違和感があっても「NO」と言えない人


「せっかく紹介してくれたから…」と、あまり興味のない求人の選考に進んでしまうのは、あなたとエージェント双方にとって時間の無駄になります。

キャリアアドバイザーとの関係は、あくまで対等なパートナーです。


希望と異なる求人を紹介された際に、その理由を添えてハッキリと断れない性格の人は、望まない方向に転職活動が進んでしまうリスクがあります。

 

 

 

【最重要】キャリアアドバイザー選びで失敗しないためのポイント


自分はキャリアアドバイザーに合うタイプだと感じた方も、選び方を間違えると失敗につながります。

以下のポイントを必ず押さえておきましょう。

 

 

ポイント1:総合型と特化型を理解して選ぶ


転職エージェントは、大きく分けて2種類あります。


総合型エージェント:幅広い業界・職種の求人を扱う。大手が多く求人数が豊富。(例:リクルートエージェント、dodaなど)

特化型エージェント:IT、医療、ハイクラスなど、特定の分野に特化している。専門性が高く、業界の深い情報を持つ。(例:レバテックキャリア、JACリクルートメントなど)


まずは大手総合型に登録して自分の市場価値を把握しつつ、希望業界が決まっているなら特化型も併用するのが王道の戦略です。

 

 

ポイント2:必ず複数のエージェントに登録する


キャリアアドバイザーの利用は、1社に絞る必要は全くありません。むしろ、2〜3社に複数登録することを強く推奨します。


理由は以下の3つです。

1. 求人の網羅性:エージェントごとに独占求人があるため、機会損失を防げる。

2. 担当者の比較:複数のアドバイザーと話すことで、誰が自分にとって最適なパートナーか見極められる。

3. 客観性の担保:1人の意見に偏らず、多角的なアドバイスを得られる。


「A社では酷評されたスキルが、B社では高く評価された」という話は非常によくあります。

 

 

ポイント3:担当者との相性が合わなければ変更を申し出る


キャリアアドバイザーも人間です。どうしても相性が合わないことはあります。

「高圧的に感じる」「希望を理解してくれない」「連絡が遅い」など、不満を感じたら、遠慮なく担当者の変更を申し出ましょう。


エージェントの公式サイトにある問い合わせフォームや、総合窓口に連絡すれば、角を立てずに変更してもらえることがほとんどです。

あなたのキャリアを左右する重要なパートナーですから、妥協は禁物です。

 

 

 

まとめ:キャリアアドバイザーはあなたの転職を加速させる「ツール」である


キャリアアドバイザーは、合う人にとっては、転職活動を劇的に効率化し、成功確率を高めてくれる強力なパートナーです。

一方で、その特性を理解せずに利用すると、かえってストレスの原因にもなり得ます。


重要なのは、キャリアアドバイザーを「盲信する先生」ではなく、「使いこなすべき便利なツール」と捉えることです。

主体性を持ち、自分のキャリアの主導権はあくまで自分が握るという意識で臨めば、彼らはあなたの転職の旅を力強くサポートしてくれるでしょう。


まずは大手エージェントに1社、気になる特化型エージェントに1社登録し、キャリアアドバイザーとの面談を体験してみてはいかがでしょうか。

それが、あなたの理想のキャリアへの第一歩になるかもしれません。

 

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